スーパーピクロス300問(2)
さて、そんな日々が何日か続いたある日、部屋に彼女の姿がない。しかし、テレビはつけっぱなし。何の気なしほったらかしてあるゲームのコントローラーのボタンを押すと画面が暗転。マリオが出てきて「おめでとうございます!」などといっている。
背筋を走る悪寒。
振り返ると鬼の形相のオーガニック女子!!
殺気と怒気が込められた僕に対する罵倒を要約するに、どうも彼女は300問のパズルを解いたあかつきにマリオが出てくるタイミングで乾杯をしたかったらしい。まず、ボタンを最後に押すだけでいい状態にした上で、わざわざワイングラスを持ち出して、貰い物の高級ジュースの栓を開け、服を着替えてとやっているうちに僕がボタンを押したというのだ。
「私がどれだけマリオに会いたかったかわかってるの!!?!!!」
「てめぇ、こっちはなけなしの時間と金割いて見舞いに来てるってのに、マリオに会いたいってどういう了見だコノヤロー!!」
もう大喧嘩。
ゲームを紹介した手前、言い出せないだけでこちらに言い分が無いわけではない。正直親切は報われたい。
ただ、冷静に考えると見舞いに来てやってるって言う時点で配慮の余地なく僕が悪いよなぁ。
ただ、こういう喧嘩の仕方だと仲直りの仕方がわからない。どうしたもんかな。