私の「面白い」

私の「面白い」

読んでくれたら嬉しい。共感してくれたらもっと嬉しい。でも私のために書きます。

馬鹿には馬鹿なものすら作れない(3)

崖の上のポニョ津波のシーンとか、ザック・スナイダー監督の映画『ウォッチメン』におけるベトナム戦争のシーンとか、『ブレイキング・バッド』でメスラボを襲撃に向かうハンクが歌い始めるシーンとか、アニメ『gate』での進軍のシーンとか、『ブラックホーク・ダウン』で武装ヘリが敵地に向かって飛ぶところとか。個人的に最も意外性があったのは、くれしん映画においてはじめて本編に”嵐を呼ぶ”の名がついた「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル」で敵の元締めであるところのパラダイスキングがヘリコプターの操縦中に歌うところ。巨匠原恵一が子供向けギャグ映画でも有効だと判断したのか!!と少し驚いた(彼は嵐を呼ぶヤキニクロードでもキルゴア大佐のオマージュを入れるなどしている。好みなのかな?)。
このシーンは「進軍のシーンには音楽を!」という本質に「インテリ的オマージュと隠喩」というコッポラの作家性の一部を掛け合わせたものだ。

マッドマックスでこの「進軍のシーンには音楽を!」の本質に足されるのは「ビジュアル的インパクトとレイブ感」という監督の好みという作家性だ。結果的に出来上がるのはマッドマックス史における最高のイカれた車との呼び声も高い改造車「ドゥーフ・ワゴン」である。

 

続く