私の「面白い」

私の「面白い」

読んでくれたら嬉しい。共感してくれたらもっと嬉しい。でも私のために書きます。

雄叫びこそロマン

今日、京都鉄道博物館に行ってきた。
見せ方の上手さや、単純な迫力に電車が特別好きという訳でもない僕でも興奮。色々書きたいことはあるが、今日は取り分け機関車の汽笛の事を。

やっぱりデカブツは咆哮をあげるに限る!
蒸気機関車という巨大な鉄の塊はそれだけで迫力があるというのに、あらゆる知恵が集結されていながらに豪胆で単純で明快で、いつでも大地を闊歩せんとする覇気はどの現行の電車より溢れている。そこへきての大量の水蒸気の噴出となんといっても汽笛!!耳というより体を突き抜けるような轟音!男なら惚れねばなるまい。それが演出ではなく、機能の必要性から来るというのだから、洗練されたものに特有の鮮明さもある。

思えば、ゴジラが雄叫びをあげた瞬間から演出としてのデカブツは雄叫びをあげ続けてきた。歌舞伎で言うところの見得を切る効果が有ることは疑いようもない。
怪獣映画は勿論なのだが、男心をくすぐるこてこてのマシンですら雄叫びを上げれば息吹きが吹き込まれる。スピルバーグの「激突」のトラックや、マッドマックスのウォータンクや車全般、ルパンvs複製人間のトレーラー、メタルギア。皆機械なのに何故か断末魔をあげている。ウォータンクに至っては粉塵を掻き分けた後に息を吸う!

何故男はデカブツに命を見いだすか。機関車にその理由の一端を垣間見た気がした。