ストーリーのオマージュ
闇の奥。ジョセフコンラッドの小説。僕の知る限り、世界最高の「ボスキャラ」の提唱本。
この本に出てくるカーツという男は、強烈で強力で、多くの物語にオマージュされている。
代表を挙げるなら
蠅の王(ウィリアムゴールディング)、
アギーレ/神の怒り(ヴェルナーヘルツォーク)、
地獄の黙示録(フランシスフォードコッポラ)、
虐殺器官(伊東計劃)
中でも、地獄の黙示録、メタルギアソリッド3スネークイーター、虐殺器官は完璧に互換である。闇の奥に感銘を受けたフランシスフォードコッポラが地獄の黙示録を作り、感銘を受けた小島秀夫がメタルギアソリッド3を作り、それに感銘を受けた伊東計劃が虐殺器官を書いたという流れだろう。
僕が個人的に嬉しいのは小説→映画→ゲーム→小説というメディアの形をまたいでオマージュが重ねられているということ。
僕の一番好きなメディア形態、ゲームは、歴史が浅い。だからと言い訳にしたくないのだが、どーもゲームのストーリーは底が浅いことが多い気がする。もちろん、ストーリーがプレイヤーの選択次第で変容するという特殊性がストーリー制作の難易度を異様に挙げていることも言えるが、僕が思う原因はゲーム製作者のインプットが極端に少ないことが挙げられると思う。
続く