私の「面白い」

私の「面白い」

読んでくれたら嬉しい。共感してくれたらもっと嬉しい。でも私のために書きます。

ゲームな話

小島秀夫の語り口(6)

思えば、(現実にはありもしない)ナノマシンで人間を管理してるだとか、初期の小島作品にもかなり強引な世界観の設定はあったが、今ほど強引な気はしなかった。それらは一応歴史のifの範囲で納められていたように感じる。むしろ現実の世界の話にする為にウ…

小島秀夫の語り口(5)

それぞれの話の世界観をざっくりと解説すると、 「アンダー・ザ・ドーム」町を囲むように謎のドームができました。さてどうしよう「ウォーキング・デッド」世界中がゾンビだらけになりました。さてどうしよう「11/22/63」あなたはタイムスリップができます。…

小島秀夫の語り口(4)

近年(といってもサービス開始からかなりたったが)流行のネットフリックス、AmazonPrimeVideo、Huluといった動画配信サービスは、ドラマをワンクール分一気に公開したりする。ゲームの容量が時代の進歩と共に増加し、映画というよりもドラマのワンクールと…

小島秀夫の語り口(3)

ここで、ようやく冒頭の議題に戻ってくるわけだが、ことストーリーテリングにおいて、果たして小島秀夫作品は映画的なのか。 ここからどんどんオタクが加速する。 僕個人の見解として、小島秀夫作品の語り口が映画的だったのはMGS4までである。 MGS4までの…

小島秀夫の語り口(2)

紙媒体は中断観桜という側面のおかげで時間的な制限は弱いかもしれない。しかし、内容量が増えれば物理的な量も増えてしまう。量が増えれば読者に手にしてもらうべき物の量も増え、金銭的にも増えていく。電子書籍によって物理的な量は比例しなくなったにせ…

小島秀夫の語り口

オタクの戯言です。 MGSシリーズ、DEATH STRANDINGで知られるゲームクリエイター小島秀夫は映画好きで知られる。そして、彼が作るゲームはよく映画的であると評価をされる。 そこに一石投じたい。 果たして小島秀夫作品は映画的なのか。 ゲームというコンテ…

ジャケ買い(6)

一応、試遊としてゲーム序盤を無料で配信するサービスもいくらかあるが、それは資本に余裕がある大企業が主で、マイナーな作品にはまだまだ少ないのが現状だ。 ここにきてある意味最もジャケ買いが重要な産業がゲームという異様な事態になっている。というの…

ジャケ買い(5) 

要は、つまらないのだ。完全なる独断と偏見だが、MOTHERシリーズと初代METAL GEAR SOLIDのジャケットはイカしてる。ググってみてほしい。近年のフラットデザインの潮流になれている人間の意見だからであることは間違いない。 さて、販売店でぶらぶらとゲーム…

ジャケ買い(4)

映画はポスターそのままなんてのが主だ。もしくはコントラストをきつくしているなんて場合もあるが。きっとDVDで映画を買おうなどという人は、既に映画館で見ているだとか、前から目を付けていただとか、友人に勧められたなどがほとんどなのだろう。ジャケ買…

ジャケ買い(3)

その昔オペラが音楽、演技、美術からなる総合芸術といわれた時代から見たら現代の人間たちの目は如何に肥えてしまったことか。 勿論これだけの人間を管理する、管理職も増えてしまっているわけで、この点は純粋に欠点と言えるのだろうが、それにしてもゲーム…

ジャケ買い(2)

ゲーム好きとして、ゲームをフォローすると、決してゲームの値段が高すぎるなんてことはないと思う。一つ当たりの値段は勿論高いが、内容の量や生み出されるのに費やされた労力あたりの値段で考えるとむしろ安いといえる場合が多いのではないだろうか。作品…

ジャケ買い

オタクとて、ゲームにも悪い点はあると思うとです。ズバリ、ジャケ買いができない。ジャケ買いとは、 「商品のパッケージ(ジャケット)のみを見てその物を買う」 こと。 本、CD、映画とゲーム以前にあったメディア、特にデジタルなメディアは基本的にすべて…

看板が切れるんです!!(4)

当たり前がゲームで当たり前にできるって、本当に幸せなんです。最近はアメリカのゲームの潮流でゲームは見た目ばかりがどんどんリアルになっています。見た目がリアルな人間が銃で殺し合い、CGの血を流しバタバタと倒れ、大統領はそのグロテスクな部分だけ…

看板が切れるんです!!(2)

ゼルダの伝説といえば大きな魅力の一つが作りこまれた世界観とそれを形成するネタの数々。シリーズ二作目の時点で剣を携えているからという理由だけでゲームの進行には何ら関係のない雑草を切れるようにするという一手間が加えられた。その一手間はゲームを…

看板が切れるんです!!(3)

前作までは雑草を切れば切れるということが伝わりますが、今作からは斜めに振り下ろしたり、垂直に切り上げたり、水平に切ったりすることを演出し分けられるようにする必要がでてくる。ただ、雑草ではその演出の仕分けは難しい。そこで白羽の矢が立ったのが…

看板が切れるんです!!

今日も今日とてオタク談義。 ゼルダの伝説が好きな人には有名な話。ご存じない方に捕捉すると、「ゼルダの伝説」とは剣一つを携えた一人の勇者が世界を救うために一人旅に出るというゲームです。ある日、ゲームの情報誌がインタビューでゼルダの伝説の生みの…

進化とは何ぞや(2)

まるでSFだ。もしかしたらボクも何回目かの僕なのかもしれないし、この先も僕みたいな何かが生まれてくるのかもしれない。イーロンマスクはこの世が仮想現実であると信じているらしいし、僕もそれには賛成だが、なんかそのことの証明の一つといえるような気…

ルイージマンションのエンディング(3)

オタクの戯言全開です。 ゲームがリメイクされる主な理由は技術の進歩による新解釈や、新しい提案のため。 ルイージーマンションはテレビでしか遊べなかった。それが技術の進歩によって外に持ち運んで、携帯ゲームで遊べるようになる。ファンからすると大変…

ルイージマンションのエンディング(2)

リメイクでありながら、コンテンツの内容が改変されてしまうということは他のメディアに比べてゲームには特に起こりうる。多くの場合、それは新しい技術によるグレードアップなのだが、中には(超個人的に)悪化してしまうなんてことが起こる。 僕にとってそ…

ルイージマンションのエンディング

品もなくエンディングのネタバレです。 リメイクという行為はどのメディアが発祥なのだろう。 恥ずかしながらあまり本は読まない人間なので確実なことは言えないのだが、本や漫画にはあまり聞かないような気がする(スピンオフのようなものはよく見るが)。 …

有効なメディアを選ぶ(2)

まんがサイエンス。あさりよしとお作の漫画。科学というわかりにくい題材を漫画だからこそできる図解を使って体系的に見せるところが秀逸。作者の科学に対する姿勢もいい。雲は暖かい空気の下に冷たい空気が入り込むことでできる→では、冬の暖房のきいた部屋…

人(型)を撃つのは楽しい(3)

人を撃ち殺すゲームが量産されることを許せない人、ごめんなさい。あなたの言い分はごもっともなのですが、「人型のもの」を撃つのって、どうしても楽しいんです。 そこで、解決案。演出で人が死んでないようにすればいい。 心の底からそう思う。世の中野蛮…

人(型)を撃つのは楽しい(2)

「人の形をしたもの」を撃つのはどうしても楽しい。 なぜか。 ゲームの本質的な面白さの一つにリスク管理がある。リターン、スコアを得るにはそれ相応のリスクを負わなければならない。逆に、リスクを乗り越えた時こそ快感を得られる。この考え方でゲームの…

人(型)を撃つのは楽しい

エンターテイメントの暴力性が教育上悪影響なんて話は遊びがこの世に生まれてからずっとある。現実でできないことをすることである種の快感を得るのがエンターテイメントの目的とするならば、 イマヌエル・カントのいうところの「平和は人間にとって不自然な…

ピーチ姫はモテてるの?

今日も今日とてオタク話。マリオとクッパとピーチ姫の関係の普遍さってホントにすごいと思う。まぁ、厳密には発祥はマリオじゃなくて、よくあるおとぎ話なのだろうけど。 怪物にさらわれたお姫様を勇敢な一人の男が助けに行く。と聞くと聞こえはいいが、果た…

ストーリーのオマージュ(2)

本は内容にもよるが、文字を追うだけなら一冊数時間。映画なら1~3時間。音楽なら数十分。それに対してゲームは一本当たりにかかる時間が物にもよるが、有名どころだと数十時間から数百時間を必要とする。多くのストーリーを体験するのには適してないと言…

ストーリーのオマージュ

闇の奥。ジョセフコンラッドの小説。僕の知る限り、世界最高の「ボスキャラ」の提唱本。 この本に出てくるカーツという男は、強烈で強力で、多くの物語にオマージュされている。 代表を挙げるなら 蠅の王(ウィリアムゴールディング)、 羊をめぐる冒険・1…

オーダーメイドのホラー

Until Dawn というゲームがある。 僕はホラーを味わうなら映画よりも本よりもお化け屋敷よりもゲームだと思っている。このUntil Dawnのやっている試みもゲームとホラーの相性が良いと思う一つの理由。 (もうちょっと演出の仕方を考えてもいいと思うのだが、…

ゲーム音楽の変遷(4)

「ゼルダの伝説 夢を見る島」のリメイク。 もともとはピコピコ音のしていたゲームボーイという携帯用のゲーム機で発売された物。シリーズ中でも比較的こじんまりしたイメージ(実際は全くそんなことないのだが)の作品。ゼルダシリーズというのは中世ヨーロ…

ゲーム音楽の変遷(3)

そんな「とりあえずオーケストレーション」が横行する中、僕の敬愛する任天堂が(厳密にはHAL研究所というゲーム工房だけど)アンチテーゼとして(と勝手に僕が思い込んでいる)約九年前に世に送り出した「毛糸のカービィ」というゲームソフトがある。このゲ…