金太郎がつまらない理由
桃太郎、浦島太郎、金太郎。日本で有名なおとぎ話、三大太郎とでも呼べようか。
ただ、有名なのは名前とビジュアルと童謡だけ。ストーリに関して金太郎のみ異様に認知度が低い。
何故か。
僕の見解は、「千の顔を持つ英雄」に則ってないから。
桃太郎、浦島太郎は千の顔を持つ英雄の「出立、通過儀礼、帰還」のプロットを踏んでいる。
桃太郎なら桃から生まれる→鬼が島に行く→帰ってくる。
浦島太郎なら、かめを助ける→竜宮城に行く→帰ってくる。
細かいことを言い始めると、キリがないのだが、二人とも帰ってくるとき何かしら持って帰ってきているとか、別世界への過程に海という難関を越しているなど、極めて「千の顔を持つ英雄」的なプロットにのっといる。流石フィクションとして、人の心に残るだけの話である。
それに対して金太郎の話は
元気な男の子がいました→侍に見初められて、結果大成しました。
という話。プロットに則っていない。
金太郎が純粋な作り話だったらお話の製作者は罪だが、実は金太郎は坂田金時という実在した侍の伝記。つまり三大太郎唯一のノンフィクション(?)なのだ。千の顔を持つ英雄にのっとてなくても正当性がある。
つまらなくても仕方ない!