私の「面白い」

私の「面白い」

読んでくれたら嬉しい。共感してくれたらもっと嬉しい。でも私のために書きます。

たまには喫茶店で

別に喧嘩をしたというわけではない。長い仲だとお互いに全く話題が浮かばないこととか、なんだかんだでどちらかが常にせわしなくしてるなんてことはざらにある。お互いそういう状況だとわかっていたから無駄に不安になったりしなかったし、無理に話題を絞り出す努力もしなかった。周りはどうも喧嘩していることににして面白がりたいみたいだった。っていうただそれだけ。
その日の用事は普段通いなれているところよりも家からそれなりに離れたところだった。移動距離が長くなるということはそれだけ交通渋滞とか人身事故とか、様々なリスクに巻き込まれる可能性が増すということ。いつもにもまして余裕を持とうってんで予定では1時間強、最大でも2時間の道のりを2時間半の余裕をもって家に出た。
まあ、なんて殊勝な人なんだろう…なんて思ってもらえると僕は儲けなのだが、実際は殊勝とかそんな美しい物じゃなくて性格の問題。遅刻ギリギリとか、遅刻しながら来る人間は良くないことではあるんだけど、そういう人は僕が知らない遅刻によるマイナスを最小にする手段を心得ているものだ。それに、人によっては遅刻したときほど良い成果を上げるなんて奴もいる。迷惑をかけた分取り戻そうとするということだと思うのだけど。その点、僕は真逆の人間で、一度躓くとへこんでその低いテンションのおかげでさらに余計な失敗を重ねることが多い。
故にその日は最悪のケースを想定したってただそれだけの事。僕が説得して急かしたのは事実だ。が、道中は思いのほかスムーズで到着したのは出発からわずか45分。到着と同時に思わずお互い吹きだした。