私の「面白い」

私の「面白い」

読んでくれたら嬉しい。共感してくれたらもっと嬉しい。でも私のために書きます。

ちゃんと言語をしゃべろう(3)

幼少期に触れる言語の多様性とは、国ごとの言葉の違いではなくて、身分ごとの違いのこと。大人は赤ちゃんに対して赤ちゃん言葉しか使わない。でも赤ちゃんはそれ以外の言葉もしっかり聞いているのだ。昔に多かった三世帯住宅なら、両親同士の会話に加えて祖父母同士の会話、祖父母と両親の会話、父祖父の会話、嫁姑の会話などなどいろいろなシチュエーションがある。その会話に込められた意図を赤ちゃんの頃に聞くことが大事、ということらしい。今では核家族化がどんどん進み、女性も社会に進出するから、子供は赤ちゃん言葉で話してくれる保育士のいる託児所に預けられる。その流れが子供の読解力の低下を招いているのではないのかというのだ。

教育も同様だ。受験戦争の名のもとに年齢を統一化したり、日本語もままならない年(中学生も含めて)から英語の学習を始める。横のつながりを強めるスマートフォンの普及。言語の多様性が減っていっている。

 

効率的に人間が生活を営めるようになった成果としてコンピュータやAIが生まれる。そして効率では人間は機械にはかなわない。そして、効率的な生活こそが人間の人間たらしめる部分をそいでいく、何とも皮肉な話。