進化とは何ぞや

進化ってどういうことなんだろう。

変化に加えて何かがより良くなるというような意味が付加されているような気がするが、それは正しいのだろうか。退化というのは悪化という意味と区別されなくなっているような気がするが、それは正しいのだろうか。「だらけていると退化してミミズになるぞ」なんて叱られたことがあるし、「レーシングカーは車の進化系だ」なんて言葉を聞いたことがある。これは正しいのだろうか。

実は僕は進化するのが一概にはいいとは言えないなんてことは結構あることのような気がしていたりする。そのきっかけになった鳥の話を。

マダガスカルの鳥の話。

マダガスカルのある種類の鳥が水面の上昇によって絶滅の危機を迎えているというのだ。その鳥は飛べない鳥なのだが、もともとは飛ぶことができた種の鳥がマダガスカルというその鳥にとって天敵がいない環境に慣れたために飛べなくなるという進化の末の今の状況らしい。

ここで、「じゃあ、人類の温暖化の犠牲者がここにもいるのか」となるのは実は早計で、なんとこの「飛べる鳥がマダガスカルに移住→飛べなくなるという進化→水面上昇→絶滅」のサイクルは、数十万年前にも起こったことなのだそう。化石や地質からそのことが証明済みのようで、今の時代では絶滅してしまっていなくなってしまった鳥の化石の骨格と今当に絶滅寸前の鳥の骨格がそっくりなのだという。

続く