私の「面白い」

私の「面白い」

読んでくれたら嬉しい。共感してくれたらもっと嬉しい。でも私のために書きます。

娯楽と教養の違い(2)

ストーリーというものは、本にも音楽にも映画にも漫画にもゲームにもある。つまりコンテンツの形式に関わらず存在する尺度だから、異なる種類のコンテンツの完成度を比較するときの指標になると思ったのだ。ただ、小島秀夫作品のように深いストーリーをもつゲームが一本制作されたところでゲームが教養に格上げされるわけでもないし、教養に位置付けられている古典的なオペラのストーリーは支離滅裂なものもあったりする。どんなストーリーもその語り口一つで感想は大きく異なってくるわけだから、共通の指標としては頼りない。現実がストーリーを尺度にできないことを物語ってしまっているのだ。

ゲームを教養にまで押し上げるというのができないならそれでもいい。ただ、少なくとも世の子供たちが根拠もなくとーちゃんかーちゃんから
「ゲームばかりやってると馬鹿になるぞ!!」
なんて言われなくなるような世界を作りたい。

本も漫画もテレビもそういわれてきた歴史がある。本はようやくそう言われなくなってきた。映画も一部の作品は教養の一部という位置づけをされてきている。漫画だって教科書に載っている。必ずどこかに転換期、ブレイクスルーがあったはずなんだ。

何とかその境界を見つけるためにも、この問題には向き合っていかなくてはいけないような気がする。